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農林水産省

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プレスリリース

「平成29年度 病害虫発生予報第10号」の発表について

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平成30年2月14日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・水稲では、種子伝染性病害の発生を抑制するため、種子消毒を適切に実施し、健全な苗の育成に努めてください。
・野菜では、いちごのハダニ類の発生が一部の地域で多くなると予想されているので、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。病害では、いちご及びトマトの灰色かび病の発生が一部の地域で多くなると予想されているので、換気等により施設内の湿度低下に努めてください。
・果樹では、翌春の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、翌春の病害虫の発生を抑制することが重要です。病菌対策として、被害落葉や罹病部の除去を実施してください。また、害虫対策として、ハダニ類及びカイガラムシ類の発生が多かった園地では、粗皮削りやマシン油散布による防除を実施してください。

発生予察情報について


国及び都道府県では、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

  発生予察について
     参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
  都道府県病害虫防除所
     参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html


気象

気象庁の向こう1か月の予報(2月8日付け)では、気温は北日本で低く、東日本で平年並か低く、沖縄・奄美で平年並みか高くなると予想されています。降水量は、北・東日本日本海側で多く、東日本太平洋側及び西日本で平年並か多くなると予想されています。降雪量は、北・東日本日本海側で多く、西日本日本海側で平年並か多くなると予想されています。日照時間は、沖縄・奄美で平年並か多く、東日本太平洋側及び西日本で平年並か少なく、北・東日本日本海側で少なくなると予想されています。

  気象庁ホームページ
      参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲

いもち病もみ枯細菌病ばか苗病等の種子伝染性病害の発生が多かった地域では、種子消毒を的確に実施し、健全な種子を使用した育苗に努めてください。
  特に、いもち病では、一部の薬剤に対して耐性菌が発生していることから、都道府県から提供される発生予察情報等を参考に、効果的な薬剤を選定し、種子消毒を実施してください。

縞葉枯病は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病なので、当該虫を対象とした防除を実施することが重要になります。近年、発生量が増加傾向にある地域では、冬期間中にイネ科雑草の除去及び再生株(ひこばえ)のすき込みを行い、当該虫の越冬量の抑制に努めてください。
  また、近年、当該ウイルスの保毒虫率が高まっている地域にあっては、当該虫に効果の高い育苗箱施用剤による防除の実施についても検討してください。

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
いちご ハダニ類 南関東、東海、四国、九州 南東北
うどんこ病   南関東、東海
灰色かび病   東海、四国、北九州
きゅうり うどんこ病   北関東、北九州
トマト 疫病 四国  
灰色かび病 東海 北関東、南九州
葉かび病   北関東、南九州
レタス 菌核病   四国、北九州
アブラナ科野菜 コナガ   北九州

  

いちご

ハダニ類の発生が、南関東、東海、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されており、1月以降、愛媛県、佐賀県、長崎県及び大分県から注意報が発表されています。当該虫は、今後、気温の上昇とともに増加する傾向があり、発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。
  なお、これら微小害虫は、薬剤感受性の低下が懸念されるので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に同一系統の農薬使用を避けるとともに、化学合成農薬だけではない各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

灰色かび病の発生が、東海、四国及び北九州の一部の地域でやや多くなると予想されています。本病は、気温20度前後で発生が拡大しやすく、多湿条件下で発病が助長されることから、換気等により施設内の湿度低下に努めてください。特に、朝夕の急激な冷え込みにより結露が生じると、本病の発生をより助長するため、注意が必要です。
  また、伝染源となる罹病部は除去するとともに、一部の薬剤に対して耐性菌が発生していることから、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に薬剤の選定・防除を実施してください。

トマト

・灰色かび病の発生が、東海の一部の地域で多くなる、北関東及び南九州の一部の地域でやや多くなると予想されており、2月に宮崎県から注意報が発表されています。本病は、気温20度前後で発生が拡大しやすく、多湿条件下で発病が助長されることから、換気等により施設内の湿度低下に努めてください。特に、朝夕の急激な冷え込みにより結露が生じると、本病の発生をより助長するため、今後も気温が低くなると予想されている地域においては注意が必要です。
  また、伝染源となる罹病部は除去するとともに、一部の薬剤に対して耐性菌が発生していることから、都道府県の発表する本病発生予察情報等を参考に薬剤の選定・防除を実施してください。(訂正平成30年2月14日16時25分)

果樹

 

果樹共通

果樹では、翌春の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、翌春の病害虫の発生を抑制することが重要です。
  病害対策として、翌春の一次伝染源となる被害落葉や罹病部の除去を実施してください。また、虫害対策として、ハダニ類及びカイガラムシ類の発生が多かった園地では、粗皮削りやマシン油散布による防除を実施してください。
  特に、積雪等により、枝が折れる等の損傷をした樹体は、病害虫が侵入しやすくなっているので、傷口に薬剤を散布する等の処理を適切に実施してください。
  

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成29年11月15日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではないが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県 対象作物 対象病害虫
11月30日 山口県 いちご ハダニ類
12月18日 長崎県 いちご ハダニ類
12月25日 宮崎県 いちご ハダニ類
12月28日 沖縄県(宮古群島) さとうきび メイチュウ類(カンシャシンクイハマキ)
1月11日 愛媛県 いちご ハダニ類(ナミハダニ、カンザワハダニ)
1月30日 佐賀県 いちご ハダニ類
2月1日 沖縄県(沖縄群島) さとうきび メイチュウ類
(カンシャシンクイハマキ、イネヨトウ)
2月1日 沖縄県(八重山群島) さとうきび メイチュウ類
(カンシャシンクイハマキ、イネヨトウ)
2月2日 宮崎県 トマト トマト灰色かび病
2月5日 長崎県 いちご ハダニ類
2月5日 大分県 いちご ハダニ類

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のHP等を参照してください。

発表月日 都道府県  対象作物 対象病害虫
11月16日 東京都 マンゴー マンゴーハフクレタマバエ
11月16日 岐阜県 トルコギキョウ キキョウトリバ
11月22日 奈良県 さつまいも ムツスジアシナガゾウムシ
11月24日 栃木県 エゴマ モンオビヒメヨトウ
11月29日 滋賀県 ミニトマト トマト黄化病
11月30日 岐阜県 トマト トマト茎えそ病
12月25日 新潟県 もも モモ黒斑病
1月16日 新潟県 トマト トマト黄化葉巻病
1月23日 秋田県 西洋なし セイヨウナシハモグリダニ(仮称)
2月1日 沖縄県 マンゴー マンゴーヒラタサビダニ(仮称)
2月1日 沖縄県 クダモノトケイソウ トケイソウ東アジアウイルスAO系統、
トケイソウ東アジア奇形ウイルス

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同一系統薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。
 

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・冬季の施設栽培では、夜間に加温されるようになることから、施設内の気温が外気温より高くなり病害虫が発生しやすい環境になります。

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、作物を枯死させ餌をなくすことで生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(参考)これまでの発表
第1号:4月19日(水曜日)
第2号:5月17日(水曜日)
第3号:6月14日(水曜日)
第4号:7月12日(水曜日)
第5号:7月26日(水曜日)
第6号:8月23日(水曜日)
第7号:9月13日(水曜日)
第8号:10月18日(水曜日) 
第9号:11月15日(水曜日) 

お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386