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農林水産省

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プレスリリース

「平成30年度 病害虫発生予報第2号」の発表について

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平成30年5月16日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・麦類赤かび病は、本病に感染しやすい時期を捉えた防除が重要です。曇雨天が続くと本病の発生が助長されることから、必要に応じて追加の防除を実施してください。
・野菜類では、アザミウマ類、アブラムシ類等の微小害虫の発生が一部地域で多くなると予想されています。ほ場を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。また、タマネギベと病の発生が、北九州の一部の地域で多くなると予想されています。引き続きほ場内をよく観察し、越年り病株の抜取りや薬剤による防除を徹底してください。
・果樹について、モモせん孔細菌病の発生が、南東北、北陸、近畿、中国及び四国の一部の地域で多くなると予想されており、6県から注意報が発表されています。薬剤による防除を実施するとともに、園内を注意深く観察し、り病部を確実に除去してください。また、果樹カメムシ類の発生が近畿、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫の飛来状況は、地域や園地により異なるので、園内を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。

発生予察情報について

国は都道府県の協力の下、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果等を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発生予察について
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
都道府県病害虫防除所
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

気象

気象庁の向こう1か月の予報(5月10日付け)では、気温は全国的に高く、降水量は東・西日本で平年並みか多くなると予想されています。
気象庁ホームページ
参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲

水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 イネミズゾウムシ 北九州 近畿、南九州
もみ枯細菌病   北東北、北陸
 注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

イネミズゾウムシ
の発生が、北九州の一部の地域で多くなると予想されています。例年、発生が多い地域にあっては、本虫に効果の高い育苗箱施用剤による防除の実施を検討してください。また、移植後、本田における成虫の発生が多い場合には、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に、本田における防除の実施を検討してください。

麦類

麦類で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
麦類 うどんこ病 南関東 北東北、北陸
赤かび病   北東北、東海
 注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

・赤かび病
は、本病に感染しやすい時期を捉えた防除が重要であり、麦の種類に応じて下表の時期に最初の防除を行うことが重要です。また、曇雨天が続くと本病の発生が助長されることから、都道府県の提供する発生予察情報等を参考にしつつ、必要に応じて追加の防除を実施してください。
  なお、防除適期に降雨が続く場合は、降雨の合間に防除を実施してください。

麦の種類 最初の防除を行う生育時期
小麦 開花を始めた時期から開花最盛期まで
二条大麦 穂揃い期の10日後
六条大麦 開花を始めた時期から開花最盛期まで

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
いちご アザミウマ類 北陸 北関東、近畿、北九州
アブラムシ類 北関東 北陸、北九州
ハダニ類 東海、中国、北九州 北関東、北陸、近畿、四国
うどんこ病 北陸、北九州  
灰色かび病   中国、四国 
キャベツ アブラムシ類 南関東 近畿
きゅうり うどんこ病 北陸、北九州  北関東、近畿、四国
トマト コナジラミ類 北関東 北陸
葉かび病 四国、南九州 北関東、中国、北九州
たまねぎ べと病 北九州 北関東、近畿、四国
ねぎ アザミウマ類 近畿、四国 南関東、北陸、北九州
アブラナ科野菜 コナガ 北陸、近畿 東海、中国
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

野菜共通

アザミウマ類、アブラムシ類及びコナジラミ類の発生が一部地域で多くなると予想されています。これらの害虫は、作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行うとともに、発生初期に防除を実施してください。
  また、これら微小害虫では薬剤感受性の低下が懸念されるので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定するとともに、天敵生物を利用した防除の実施についても検討してください。

コナガの発生が、北陸及び近畿の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は薬剤抵抗性が発達しやすく、ジアミド系の一部の薬剤において、本虫に対する感受性の低下が報告されています。都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定し、適期に防除を実施してください。

いちご

・ハダニ類の発生が、東海、中国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は、気温の上昇とともに増加する傾向があり、発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。
  なお、本虫は薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けるとともに、薬剤だけでない各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

・うどんこ病の発生が、北陸及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本病は葉裏に発生しやすく、果実に発生すると被害が大きいほか、多発すると防除が困難になるため発生初期の防除を実施してください。
  また、伝染源となるり病部は早期に除去するとともに、耐性菌の発生を防止する、効果の高い薬剤を選定する、同一系統の薬剤の連続使用を避ける等、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適切に防除を実施してください。

きゅうり

・うどんこ病の発生が、北陸及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本病は主に葉に発生し、多発すると葉が枯れ上がり減収するため、発生初期から防除を実施してください。
  また、伝染源となるり病部は早期に除去するとともに、耐性菌の発生を防止する、効果の高い薬剤を選定する、同一系統の薬剤の連続使用を避ける等、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適切に防除を実施してください。

たまねぎ

・タマネギべと病の発生が、北九州の一部の地域で多くなると予想されており、長崎県及び京都府では4月下旬に注意報が発表され、防除の徹底が呼びかけられています。本病は、越年り病株(秋期に苗床や本圃で感染した苗や株で、年明け以降に生育不良や葉の湾曲等の症状を示した株)が伝染源となり、降雨により感染が助長されます。
  向こう1か月予報では、東・西日本において降水量が平年並みか多くなると予想されていることから、前年に本病が多発した地域や越年り病株が見つかった地域では、引き続きほ場内をよく観察し、越年り病株の抜取りや薬剤による防除を徹底してください。

果樹

果樹で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
かんきつ ハダニ類 東海 四国、北九州
そうか病   東海、近畿
なし シンクイムシ類 北陸、東海  
黒星病 北東北 北関東、北陸、東海
もも シンクイムシ類 東海 四国
せん孔細菌病 南東北、北陸、近畿、中国、四国 北東北、甲信、東海
りんご 黒星病   東北
果樹共通 果樹カメムシ類 近畿、四国、九州 北東北、東海
カンザワハダニ 南関東、北九州 東海
ハマキムシ類   南関東、東海
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

果樹共通

・果樹カメムシ類の発生が、近畿、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されており、4月下旬以降、奈良県、和歌山県、愛媛県、高知県及び熊本県では、山林等の越冬場所における調査、予察灯への誘殺数等から、越冬成虫の発生量が多いとして注意報が発表されています。本虫は、春の気温の上昇とともに餌を求めて園地に移動し、うめ、もも、びわ等の幼果を加害します。
  本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施してください。

かんきつ

ミカンハダニの発生が東海の一部の地域で多くなると予想されています。気温が高く降雨が少ない場合に発生が助長されます。向こう1か月の予報では気温が高くなる予想なので、降雨が少ない地域においては、特に園内を注意深く観察し、発生初期の防除を実施してください。また、本虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に薬剤を選定し、散布時期を検討してください。

もも

せん孔細菌病の発生が、南東北、北陸、近畿、中国及び四国の一部の地域で多くなると予想されており、福島県、長野県、新潟県、和歌山県、岡山県及び香川県から注意報が発表されています。本病は、春期に枝に形成される春型枝病斑(スプリングキャンカー)が伝染源となり、降雨や風により葉及び果実へと次々と感染が拡大します。園地によっては、既に幼果への感染も確認されています。
  向こう1か月予報では、東・西日本において降水量が平年並みか多くなると予想されており、本病の発生を助長する気象条件となるため、薬剤による防除を実施してください。また、本病の防除は薬剤散布だけでは不十分なので、園内を注意深く観察し、り病部を確実に除去してください。加えて、防風ネットの設置、早めの袋かけ等の耕種的防除の実施を早急に検討してください。

なし

黒星病の発生が、北東北の一部の地域で多くなると予想されています。本病は、降雨によって発生が助長されるため、 向こう1か月予報では、東・西日本において降水量が平年並みか多くなると予想されていることから、発生状況に注意が必要です。
  対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。また、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。


カンザワハダニの発生が、南関東及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。この時期は、園地に生息するカブリダニ等の天敵の活躍により発生が抑えられる園地もありますが、カンザワハダニの寄生葉率が高い場合又は天敵の密度が少ない場合には、薬剤による防除の実施を検討してください。
  また、本虫は地域及び薬剤の種類によって薬効が異なることが知られています。都道府県の発表する発生予察情報等を参考に薬剤の選定をするとともに、薬剤の使用前日数等に留意し、適切に防除を実施してください。

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成30年4月18日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではありませんが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県 対象作物 対象病害虫
4月19日 岡山県 もも モモせん孔細菌病
4月20日 福島県 もも モモせん孔細菌病
4月26日 京都府 ねぎ、たまねぎ ネギベと病、タマネギべと病
4月27日 愛媛県 果樹全般 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
4月27日 長崎県 たまねぎ タマネギベと病
4月27日 宮崎県 トマト トマト葉かび病
5月1日 和歌山県 うめ、もも、すもも、かき、かんきつ 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
5月1日 香川県 もも モモせん孔細菌病
5月2日 高知県 果樹全般 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
5月7日 長野県 もも モモせん孔細菌病
5月7日 熊本県 なし、もも、うめ、びわ、かんきつ類等 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
5月11日 新潟県 もも モモせん孔細菌病
5月11日 和歌山県 もも モモせん孔細菌病
5月14日 奈良県 うめ、もも、なし、かき、ぶどう、かんきつ 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシ)

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発表月日 都道府県  対象作物 対象病害虫
5月1日 大阪府 こまつなほか軟弱野菜 オオクビキレガイ
5月1日 沖縄県 トルコギキョウ トルコギキョウ斑点病
5月7日 新潟県 トマト トマトえそ斑紋病(仮称)
5月8日 群馬県 ブルーベリー ブルーベリー根腐疫病(仮称)
5月8日 山口県 ハナビシソウ ハナビシソウ白斑病(仮称)
5月9日 広島県 トルコギキョウ トルコギキョウ斑点病
5月10日 兵庫県 トマト トマト黄化病

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(参考)
今後の発表予定日
第3号:6月13日(水曜日)
第4号:7月11日(水曜日)
第5号:7月25日(水曜日)
第6号:8月8日(水曜日)
第7号:9月12日(水曜日)
第8号:10月17日(水曜日) 
第9号:11月14日(水曜日) 
第10号:平成31年2月13日(水曜日) 

これまでの発表
第1号:4月18日(水曜日)

お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:国内防除第2班 白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386