このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

プレスリリース

「平成30年度 病害虫発生予報第6号」の発表について

  • 印刷
平成30年8月8日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・水稲では、斑点米カメムシ類の発生が南東北、北関東、東海及び近畿の一部の地域で多くなると予想されています。水田の観察を行い、発生状況に応じて防除を実施してください。なお、水田周辺雑草の除草は本虫の発生量の抑制に効果的ですが、出穂期直前の除草は、本虫の水田への侵入を助長し被害を増加させるおそれがあるため、出穂期の10日前までに完了してください。
・野菜類では、シロイチモジヨトウの発生が北陸、東海、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想されています。ほ場内の発生状況に注意しつつ、適期に防除を実施してください。
・果樹では、果樹カメムシ類の発生が東海、近畿、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施してください。このほか、なしのハダニ類等、地域によっては発生が多くなると予想されている病害虫がありますので、注意してください。

発生予察情報について

国は都道府県の協力の下、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果等を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発生予察について
参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
都道府県病害虫防除所
参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

気象

気象庁の向こう1か月の予報(8月2日付け)では、気温は東・西日本で高く、降水量は全国的にほぼ平年並みと予想されています。
気象庁ホームページ
参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲

水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 紋枯病   東北、関東、北陸、東海、近畿、中国、北九州
斑点米カメムシ類 南東北、北関東、東海、近畿 北海道、北東北、南関東、甲信、北陸、中国、四国
ヒメトビウンカ
(縞葉枯病)
  北海道、南関東、北陸、近畿
トビイロウンカ   北九州
 注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

いもち病(葉いもち・穂いもち)
の発生は、全国的に平年並以下になると予想されています。向こう1か月予報では、降水量は全国的にほぼ平年並と予想されているため、本病の発生に助長的な気象条件ではありませんが、葉いもちの発生が確認されている水田において断続的な降雨がある場合には、急激に発生が拡大するおそれがあります。水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて適期に防除を実施してください。
なお、一部の薬剤において感受性の低下が見られるので、都道府県から発表される予察情報等を参考に薬剤を選定してください。

・斑点米カメムシ類の発生が、南東北、北関東、東海及び近畿の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は、水田周辺の雑草に生息し、出穂期になると水田に侵入し穂を加害します。近年は、移動性が高い飛翔性のアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多くなっています。
本年はこれまでに9府県から注意報が発表されており、前年同時期(18府県)と比較して注意報の発表府県数は少ない状況ですが、本虫による被害の程度は、出穂期の早晩、水田への本虫の侵入量、カメムシの発生種の構成等によって異なるため、今後も都道府県から発表される発生予察情報等を参考に水田の観察を行い、発生状況に応じて適期に防除を実施してください。
なお、水田周辺雑草の除草は本虫の発生量の抑制に効果的ですが、出穂期直前の除草は、本虫の水田への侵入を助長し被害を増加させるおそれがあるため、出穂期の10日前までに完了してください。

斑点米カメムシ類



・トビイロウンカ
の発生が、北九州の一部の地域でやや多くなると予想されています。本虫は、梅雨時期に中国大陸から飛来し、夏以降に高温少雨傾向になると水田で急激に増殖して坪枯れを引き起こします。向こう1か月予報では、東・西日本において気温は高く、降水量はほぼ平年並と予想されていることから、今後の発生状況に注意が必要です。また、近年では一部の薬剤に対し抵抗性を持つトビイロウンカの飛来が報告されています。
本年は、すでに近畿、中国、四国及び九州において飛来が確認されています。水田の見回りの際には株元を注意深く観察し、株元に成虫及び幼虫を確認した場合には、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施してください。

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
きゅうり アザミウマ類 四国 南関東、北陸、近畿
アブラムシ類   南東北、北陸
うどんこ病 北陸 近畿
トマト コナジラミ類 北関東 南東北、甲信
灰色かび病 北陸 南東北
なす アザミウマ類   関東、北陸、近畿、四国
ハダニ類 近畿 南関東、北陸、四国
ねぎ アザミウマ類 北関東、北陸 南東北、近畿、中国
黒斑病 南関東 北東北、北陸
アブラナ科野菜 コナガ 北東北 南東北、近畿
野菜共通 オオタバコガ   北東北、甲信、北陸、東海、四国、南九州
シロイチモジヨトウ 北陸、東海、近畿、四国 北東北
ハスモンヨトウ   北陸、東海、近畿、中国、四国、九州
きく アザミウマ類   南東北、北陸、東海、南九州
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

ねぎ

アザミウマ類の発生が、北関東及び北陸の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は、作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行うとともに、発生初期に防除を実施してください。
本虫は薬剤抵抗性が発達しやすいので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避ける等薬剤を適切に選定してください。また、農薬散布のみならず、天敵生物等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

野菜共通

・シロイチモジヨトウの発生が、北陸、東海、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想されており、京都府及び徳島県から注意報が発表されています。向こう1か月予報では、東・西日本において気温が高くなると予想されており、本虫の発生に助長的な気象条件となることから、ほ場内の発生状況に注意しつつ、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施してください。

果樹

果樹で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
かんきつ かいよう病 近畿、四国 南関東、南九州
ハダニ類 近畿、北九州 東海、四国、南九州
なし シンクイムシ類 東海 北関東、近畿、北九州
アブラムシ類 南東北 南関東、近畿
ハダニ類 東北、北関東、北陸、九州 南関東、東海、近畿、中国
黒星病 北東北、北陸 南東北、中国、北九州
りんご ハダニ類 東北、北陸、東海  
黒星病 北海道、北東北  
斑点落葉病   北海道、東北
果樹共通 果樹カメムシ類 東海、近畿、四国、九州 北東北、北関東、甲信、中国
カンザワハダニ 北九州  
チャノホソガ 東海 南九州
炭疽病   近畿、南九州
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。


かんきつ

・かいよう病の発生が、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想されています。向こう1か月予報では、全国的に降水量はほぼ平年並と予想されており、本病の発生に助長的な気象条件ではありませんが、ほ場をこまめに観察し、り病部の除去、防風ネットの設置等の防除を実施するとともに、食害により感染を助長するミカンハモグリガの防除を実施してください。

ハダニ類の発生が、近畿及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。園内を注意深く観察し、発生状況に応じて防除を実施してください。
なお、本虫は薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発生予察情報等を参考に同一系統の農薬の連続使用を避けてください。

なし

ハダニ類の発生が、東北、北関東、北陸及び九州の一部の地域で多くなると予想されており、宮城県、山形県及び茨城県から注意報が発表されています。園内を注意深く観察し、発生状況に応じて防除を実施してください。
なお、本虫は薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発生予察情報等を参考に同一系統の農薬の連続使用を避けてください。

黒星病の発生が、北東北及び北陸の一部の地域で多くなると予想されています。対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。また、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。

りんご

ハダニ類の発生が、東北、北陸及び東海の一部の地域で多くなると予想されており、宮城県及び山形県から注意報が発表されています。園内を注意深く観察し、発生状況に応じて防除を実施してください。
なお、本虫は薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発生予察情報等を参考に同一系統の農薬の連続使用を避けてください。

黒星病の発生が、北海道及び北東北の一部の地域で多くなると予想されています。対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。
また、本病はDMI剤等に対して耐性菌が発生しているので、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適切に選定してください。


果樹共通

・果樹カメムシ類の発生が、東海、近畿、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は、気温の上昇とともに餌を求めて園地に移動し、かんきつ、なし等の果実を加害します。本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施してください。

果樹カメムシ類注意報


都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成30年7月25日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではありませんが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県 対象作物 対象病害虫
7月25日 岩手県 きゅうり キュウリ炭疽病
7月25日 福岡県 果樹全般 果樹カメムシ類
7月26日 山形県 果樹全般 ナミハダニ
7月31日 茨城県 水稲 斑点米カメムシ類
7月31日 茨城県 なし ハダニ類
7月31日 京都府 水稲 斑点米カメムシ類
7月31日 沖縄県
(八重山群島)
さとうきび バッタ、イナゴ類
8月1日 京都府 ねぎ シロイチモジヨトウ
8月3日 宮城県 水稲 斑点米カメムシ類
8月3日 宮城県 りんご、なし ナミハダニ
8月6日 徳島県 さつまいも シロイジモジヨトウ
8月7日 岐阜県 果樹全般 果樹カメムシ類
8月7日 岐阜県 水稲 斑点米カメムシ類
8月7日 島根県 かき、なし、すもも 果樹カメムシ類

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発表月日 都道府県  対象作物 対象病害虫
7月31日 新潟県 小麦 コムギふ枯病
8月1日 大分県 ローズマリー ヨコバイ科の一種(Eupteryx decemnotata Rey)
8月1日 大分県 ねぎ ネギ黒腐菌核病

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(参考)
今後の発表予定日
第7号:9月12日(水曜日)
第8号:10月17日(水曜日) 
第9号:11月14日(水曜日) 
第10号:平成31年2月13日(水曜日) 

これまでの発表
第1号:4月18日(水曜日)
第2号:5月16日(水曜日)
第3号:6月13日(水曜日)
第4号:7月11日(水曜日)
第5号:7月25日(水曜日)

お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:国内防除第2班 白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386