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農林水産省

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知らない野草、山菜は採らない、食べない!

更新日:令和4年10月5日

野生の山菜を採りに行かれる皆様の健康のために、注意していただきたいことをまとめましたので、是非ご一読ください。

「野菜・山菜とそれに似た有毒植物」のリーフレットを作成しました。是非ご活用下さい。

例年、植物による食中毒が多発しています!

野山に出かけ山菜採りや野草摘みを楽しむ方もいるかと思います。

そのような皆様に、ご自身やご家族の健康を守るために、是非とも知っておいていただきたいこと、ご注意いただきたいことがあります。

例年、春先から初夏にかけて、有毒な成分を含む植物を、食べても安全な山菜や野草と間違って食べてしまうことによる食中毒が数多く起きています。

山菜や野草は素晴らしい大地の恵みですが、天然、自然のものが何でも食べて安全なわけではありません。植物の中には、動物や昆虫に食べられないように、有毒な成分を自ら作るものがあります。人間がそのような植物を誤ってある程度以上の量を食べてしまうと、重症になったり、死に至ることもあります。

スイセン(園芸種)(農林水産省) イヌサフラン 有毒な成分を含む植物による食中毒の危険は、山菜採りや野草摘みの際だけではありません。家庭菜園で、有毒な成分を含む観賞用植物を野菜と間違って採って食べてしまったことによる食中毒も起きています。
過去の事例として、スイセン(有毒植物、写真右)の葉をニラネギと、球根をニンニクと間違って食べたことによる食中毒、バイケイソウ(有毒植物)をオオバギボウシ(ウルイ)と間違って食べたことによる食中毒、チョウセンアサガオ(有毒植物)をヨウサイと間違って食べたことによる食中毒、ヨウシュヤマゴボウ(有毒植物)の葉を食べたことによる食中毒、ヒガンバナ(有毒植物)の葉をニラと間違って食べたことによる食中毒が起きています。また、コルチカム(イヌサフラン)(有毒植物、写真左(北海道立衛生研究所薬用植物園にて撮影))の葉をギョウジャニンニクと間違って食べたことによる食中毒で亡くなった方がいます。
※野菜や野草、山菜、それらに似た有毒植物の特徴をまとめたページはこちら。

この他にも、安全に食べることができる山菜や野草、野菜と外見がよく似た有毒植物がたくさん知られているので、そのような植物を間違って採らない、食べないように注意が必要です。特に高齢者の方が有毒植物を誤って食べてしまい食中毒になるケースが数多く報告されています。

そのような食中毒を防止するため、農林水産省では消費者、生産者の皆様にご活用いただけるようリーフレットを作成しておりますので、是非ともご覧いただきますようお願いします。

厚生労働省でも、このような有毒植物による食中毒に注意を呼びかけるパンフレット(外部リンク)を作っていますので、是非ともご覧いただきますようお願いします。

また、消費者庁でも、家庭菜園における有毒植物の誤食による食中毒に注意を呼びかけています。

有毒植物と間違えやすい山菜、野草の例や、過去10年間の有毒植物による食中毒発生状況が掲載されています。

有毒植物の詳しい特徴や自然毒の毒性の情報などが多くの写真と共に掲載されています。

消費者へのアンケート結果に基づいて、有毒植物による食中毒予防に関して注意喚起が行われています。

消費者の皆様へ

安全に食べることができることが確かな植物以外は、絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげないようにお願いします。

人におすそ分けとしてもらった山菜等に有毒な植物が混じっており食中毒になってしまった事例も多く報告されています。不安なもの、疑わしいものは、食べない勇気も必要です。迷ったらお近くの保健所に相談してください。

また、有毒な成分には、加熱しても分解しないものも多く存在します。万が一、間違えて口に入れてしまった場合でも、強い苦味や舌のしびれ等を感じたら、すぐに吐き出してください。

体調が悪くなったらお近くの医療機関で診察を受けてください。

観賞用の園芸植物の球根をタマネギ等と勘違いして誤って食べてしまう事故も起きています。家庭菜園では、限られた区域内で野菜や花など様々な植物を育てることが多いため、勘違いによって誤って園芸植物を食べてしまう事故が起きやすくなります。野菜と園芸植物が混じらないように区分けするとともに、どこに何を植えたのかが分かるようにしてください。

(野草や山菜を食べる時の注意点)
食べることができる野草や山菜を食べる時には、えぐみや苦味を取り除くために、伝統的にあく抜きをして食べられているものが多くあります。あく抜きには、天然毒素を取り除く効果も期待できますので、必ずあく抜きをしてから食べるようにしましょう。

 

生産者、販売者の皆様へ

販売用の野菜や山菜、その加工品に、有毒植物が混じることによって食中毒が起こることもあります。近年、農産物直売所等で野菜、山菜と誤って有毒植物が販売され、その有毒植物を食べた消費者に食中毒が発生するという事例が複数報告されています。野菜、山菜等を栽培、採取、収穫、加工、出荷、販売する際には、有毒植物が混じらないように十分に注意をお願いします。具体的には以下の事項に留意してください。

農産物直売所を運営、管理している皆様

  • 農産物を販売する前には、直売所に持ち込まれた野菜、山菜等に、食用不可の植物(観賞用植物や雑草)の混入や有毒植物との取り違えがないことを現品で確認すること。
  • 食用と確実に判断できない植物については、野菜、山菜等として販売しないこと。
  • 都道府県衛生部局や山菜アドバイザー(※)等の専門家の助力を得つつ、有毒植物に関する知見の収集を行い、農産物直売所の従業員や出荷者に対し、食用の野菜、山菜等と誤認しやすい有毒植物やその混入防止策に関する講習や情報提供を行うこと。
  • ※山菜アドバイザーについては、日本特用林産振興会(03-3293-1197)へお問い合わせください

農産物直売所に野菜、山菜等を出荷している農家の皆様

  • 食用と確実に判断できない植物については、採取したり、農産物直売所に出荷したりしないこと。
  • 野菜、山菜等を出荷する前には、食用不可の植物が混入していないか確認すること。
  • 野菜や山菜を栽培する場合は、食用種であることが確実な種苗を用いること。
  • 農地やその近辺には、食用植物と誤認しやすい有毒植物を植えないこと。

その他のお役立ちリンク

有毒植物の特徴や山菜との見分け方等を写真付きで解説しているウェブサイトをリストにしましたので参考にしてください。

 放射性物質に関する情報にも注意して!

一部の地域では、山菜から基準値を超える放射性物質が検出されており、現在も出荷の制限又は自粛が行われている品目があります。

また、一部の森林では空間放射線量が高いため、森林への不必要な立ち入りを控えていただくよう呼びかけが行われている地域があります。

以下の情報にも十分に注意して、 そのような地域、場所でも山菜や野草を採らないようにお願いします。

お問合せ先

消費・安全局農産安全管理課

担当者:生産安全班
代表:03-3502-8111(内線4507)
FAX:03-3580-8592